ホリデイラブ最終回記念!こやまゆかり先生・草壁エリザ先生
特別インタビュー

2014年10月にマンガボックスにて連載を開始、コミックスの発行部数は累計150万部(※紙+電子版の合算。電子版は電子版の総売上を単行本単価で除して算出)を突破する大人気作品となった『ホリデイラブ 〜夫婦間恋愛〜』。2018年1月には実写テレビドラマ化され、仲里依紗さん、塚本高史さんの主演で話題を呼びました。
今回は、いよいよフィナーレを迎えた本作品の原作・こやまゆかり先生、漫画・草壁エリザ先生の特別インタビューを掲載!5年間に渡る連載を振り返っていきたいと思います!


ネームと原稿を初公開!ホリデイラブができるまで

97話より、里奈の策略が暴露されたシーン。登場人物一人ひとりの様々な思惑を細やかに表現!
111話より、家族の絆を再確認するシーン。七香の無邪気な笑顔と夫婦の表情が印象的!

こやま先生&草壁先生スペシャルインタビュー!

5年間、本当にお疲れ様でした! 連載を振り返ってみていかがでしたか?

こやまゆかり先生(以下、こやま)
5年間と言われて、そんなに連載してたのかとビックリしました。あっという間でした。最初、連載のお話を頂いた時「冒険やアクションがメインの少年誌に不倫なんて描いていいのか!?一人浮きまくりではないか!?」と思ったのですが、実際はじまってみると女性読者だけでなくたくさんの男性読者からも感想を頂いてすごく嬉しかったです。本当に楽しんで描かせて頂きました。
ドラマにもなり、俳優さん達の素晴らしい演技も話題になり、本当に思い出深い作品になりました。

草壁エリザ先生(以下、草壁)
5年間という長い期間だった事にビックリです。ただ、振り返ってみると月並みですがあっという間の5年間でもありました。
作品作りにおいて初めてやってみたことや、経験したことも多かったです。特に、ドラマ化という経験をすることができたのは忘れられない思い出です。ありがとうございました!

お好きなシーンや、印象に残っているシーンを教えてください。

こやま
たくさんありますが、いかに読者が主人公になりきって読んでくれるか、衝撃や驚きを主人公とともに受けてくれるかを意識して描いてるので、最初に渡が杏寿に純平の浮気を暴露するシーンなどは流れや見せ方を工夫しました。
また、里奈が「はいっ ピヨちゃん♡」とやるシーンや「爪見せて」とわざとくっつくシーンなどは、実際に私が昔魔性の女を目の当たりにして「すごい!こんな女を敵に回したら絶対かなわない」と思った実体験です(^o^;)
また、打ち合わせで「純平は里奈との初Hで渡にバレます」と言ったら、その場にいた作画の草壁さんや担当さんたち全員がいっせいに口を揃えて「なんて…間の悪い…」と言ったのが笑えて、そのセリフをそのままハナちゃんに使わせてもらいました。

「なんて…間の悪い…」

草壁
これは好きなシーンと言うか、印象に残っているシーンなのですが…里奈と純平がレストランで話している時に、里奈がおしぼりを丸めて作った「はいっピヨちゃん♡」のシーンは描いててイラっとしましたね~(笑)
黒井と杏寿のシーンとか、ブラック里奈のシーンとか印象に残ってるシーンは色々あるんですが、なかなかピヨちゃんは越えられない!

こやま、草壁両先生が印象的だと言った
「はいっ ピヨちゃん♡」がこちら!

お好きなキャラと、自分に似ていると思うキャラをそれぞれ教えてください。

こやま
好きなキャラは全員です。それぞれ愛すべきキャラです。
ただ…以前、ホリデイラブの特設サイトにあったキャラ診断で、私は麗華タイプと出ました(笑)私はそんなキョーレツなのか(笑)
でも確かに麗華は本能むき出しで、描いててすごく楽しかったし、草壁さんが仕上げてくれる麗華の表情には毎回大笑いしてました。

麗華の表情七変化も見どころのひとつ!?

草壁
自分に似ているキャラは特にないですが…描いてて楽しかったのは七香ちゃんです。こういった題材の作品で、ドロドロしていない純真な七香ちゃんを描いているときは心が洗われる気持ちでしたね(笑)あとは、意外と黒井が好きです^^

本作品では、七香ちゃんの表情に癒やされた読者も
少なくないはず…!

この作品を描くにあたって、一番気をつけていたことは何ですか?

こやま
この物語には悪役がいっぱい出てきますが、悪役を描くときにいつも意識しているのは、その人にはその人なりの事情があり本人にとってはそれが正義であったりするということです。そこをしっかり描くことで奥行きが出たり、どこか共感する部分が表現できると思っています。また、夫婦仲に不満があって不倫に走るのはまだ理解されるし描くのも簡単なのですが、不満がないのに浮気をしてしまう気持ちをいかに説得力を持たせて描くか、そこが重要なポイントだと思っていました。

草壁
登場人物の心理描写がとても大切な作品なので、キャラの表情や動きなど、こやま先生のネーム原作のイメージを壊さないよう、変えないように気を付けました。どうしてもキャラの立ち位置の関係などで構図を変えないといけない時は仕方ないんですが、できるだけ元の雰囲気を伝えられるように工夫しました。

最後に、読者へのメッセージをお願いします!

こやま
長い間読んで頂き、本当にありがとうございました!怒りや共感、体験談など、本当に数え切れないほどのご意見やご感想を頂き、すべてが励みになってここまで来れました。
“不倫を描くこと”はイコール“結婚とは何か?”を描くことでした。作品の中に、私なりに夫婦について考える答えを盛り込めたかなと思っています。
もし読んで下さっている読者ご自身の身に、同じような事が起こって悩んだら(もちろん無いことを願います!)、各キャラたちの出した答えにちょっと思いを馳せてもらえたら嬉しいです。
最後に、作画の草壁さんが美しい絵でキャラたちに命を吹き込んで下さって、担当さんたちの的確なアドバイスにより思い通りの場所に着地が出来ましたことを心より感謝いたします!
本当にありがとうございました!

草壁
連載中には大変なこともたくさんありましたが、マンガボックス編集部の感想サイトに来ている色んなご意見を見て、これだけ多くの方に読んでいただいているんだな…頑張ろう!と、とても励みになりました。
5年間ご愛読いただき、そして様々な励ましのお声をいただきまして、本当にありがとうございました^^


インタビューへのご協力、ありがとうございました!そして、あらためて5年間の連載、本当にお疲れさまでした!

ホリデイラブ最終回はマンガボックスにて本日公開!
杏寿と純平、二人が出した結論は…?そして、里奈に待ち受ける運命とは…?まだ見ていない方は、ぜひチェックして下さいね!